行事記録・写真

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歴史を歩く 古寺巡礼秩父札所(6)

開催日  2004年10月21〜22日
  リーダー 大河原省三  サブリーダー 山内以志子 参加19名

心和む山里風景や点在する札所。 秩父路に惹かれて始めた古寺巡礼も今回で最終回、満願成就の旅です。

10月21日

30番札所 法雲寺

 白久駅から徒歩15分の30番法雲寺。23号台風通過の翌日とあって人出は無く私達で賑やか。観音堂は江戸初期建立の回廊付宝形造りで正面の唐戸が引戸に変えられて一寸残念でしたが、左側の戸の中にある天文5年(1535年)の百観音巡礼の納札は、室町後期以前に西国・板東と合せて日本百観音霊場として成立していた事になる貴重な資料だと云います。
浄土庭園の脇を登って観音堂へ
30番の入口
観音堂は回廊付宝形造り

31番札所 観音院

 31番へは三峯口駅から「江戸巡礼古道」沿いに走る村営バスで両神村役場前下車、標石に従って細道に入れば薄川を挟んだ15分程が古道の面影が強く残る土の道です。しかし後は舗装されていて、権五郎峠は史料に名を残すのみでした。

 道は岩殿沢で表参道に合流し、山の斜面を埋め尽くす水子地蔵に愕然としつつ数分で観音院仁王門です。三百段の石段を登れば岩壁を背に建つ観音堂、その脇には六字名号が彫られた滝が流れ落ち、奥の院へ巡る周回路には数多くの石仏や石窟が残って、粛とした霊気が漂っています。

 明日は結願の日、参道まで迎えに来てくれた宿の車で小鹿野温泉「梁山泊」に1泊です。秩父地方の温泉は七湯をはじめ鉱泉で、小鹿野温泉も、観音山麓の大竜寺源泉の沸かしですが良く温まります。
観音院仁王門から三百段の石段を登る
奥の院への路には数多くの
石仏や石窟が残っている
薄川に架かる橋を渡ると古道が続く
山の斜面を埋め尽くす水子地蔵
岩壁と滝を背に建つ観音堂
観音山麓の大竜寺源泉を沸かしている
小鹿野温泉「梁山泊」で、巡礼の疲れを癒す

10月22日

34番札所 水潜寺

快晴。宿の車で破風山登山口の風戸入口まで送ってもらう。山村集落の風戸を登りきり山道に入る。関東ふれあいの道で良く整備されていて歩き易い。杉の人工林が雑木になり猿岩から15分で東屋、くぬぎ林の中にあって心地よく休憩が楽しい。

露岩の痩せ尾根を数分辿れば破風山々頂で南面が開けて展望が良い。ひと下りで札立峠は樹林の中、ここで巡礼古道に合流して沢伝いに34番札所水潜寺に下る。
杉の人工林をひたすら登る
猿岩に登れば展望が望める
関東ふれあいの道を登ると茶畑が
くぬぎ林の中で心地よい休憩
あいにく観音堂は改修中

秩父札所と日本百観音霊場の結願寺で、巡礼は遠く昔から札立峠を越えてこの道を下り結願を目指したのでしょう。あいにく観音堂は改修中でしたが仮堂前で記念撮影、水潜りの長名水を味わって下山。

車道を30分歩き「満願の湯」で入浴、結願を祝って乾杯。古寺巡礼は所要7日、76kmを走破して終了となりました。
仮堂前で満願成就の記念撮影 「満願の湯」の汗を流す