行事記録・写真

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歴史を歩く 古寺巡礼秩父札所(5)

開催日  2004年10月18日
 
阿弥陀如来と異なり、観音様は庶民の信仰であるという。 阿弥陀如来がキリストなら、観音様はマリア様というところだろうか。 応保元(1161)年に西国三十三ヶ所の観音霊場を巡ったという記録がある。 その後鎌倉幕府の推挙で坂東三十三ヶ所霊場が定められた。 秩父観音霊場が成立したのは文暦元(1234)年といわれるが、その後一寺を加えて三十四ヶ所となった。 合せて百観音霊場とするためである。

この企画は、当初10月5日の予定であったが、台風のため延期して、10月18日に実施された。 秩父霊場巡りは、かねてより訪ねたいと思っていたが、クラシックのお蔭でその緒につくことができた。(記録 西田進)

リーダー 大河原省三、サブリーダー 山内以志子、会員参加者15名

32番 法性寺

32番法性寺は、西武バスを小鹿野警察前で下車して、小判沢を遡行し、大日峠を抜ける、ちょっとハイキング気分が味わえるところである。 奥の院には鎖場があり、スリル満点である。 寺伝では、江戸時代に参詣した手代が岩船から墜落したが怪我はなく、その同時刻に盲目の主人が開眼したという。

道標が嬉しい
 
小判沢から大日峠へは深い山の中にある。この下には、秩父古生層といわれる3億年前の地層がある。 ツリフネソウ
 

法性寺の仁王門は、秩父札所唯一の鐘楼門である。(2階に鐘があるのが見える) 朱塗り(丹塗り?)の仁王様

集印帳を持っている人は、
庫裡(くり)で、印を頂く 
奥の院の岩船へは
ちょっとした登山気分である。
観音堂は岩場を背にした舞台造り、宝永4(1707)年の建立という

岩船観音
 
岩船観音と大日如来の分岐
バスの時間が近いので、駆け足で---
宝暦3(1488)年の銘がある大日如来は、
5人がやっと立てる岩のテッペンにある。

景色のいい公園でお弁当を食べて、菊水寺に向う 刈り取った稲の天日干は、今では珍しい

33番 菊水寺

33番菊水寺は長閑な田園地帯にある。 寺伝によると、昔ここに8人の山賊が出没し、人々を悩ませた。 あるとき旅の僧に諭されて改心し、
仏道に励むことを誓った。 そのとき禊をした霊泉を菊水といい、8人はここに草庵を結んで、修行した。 これが菊水寺の起こりだという。

菊水寺の参道は八重桜のトンネル、
春は見事だろう
本堂は文政3(1820)年の建立、本尊の
聖観世音は藤原時代の作といわれる
境内に芭蕉の
句碑がある
寒菊や 粉糠のかかる 臼の端

菊水寺にお参りした後、春のように麗らかな陽気の中を歩き、迎えに来てくれた車で旅館「梁山泊」まで行き、昇龍の湯」で汗を流し、帰路に着いた。

私にとって、初めての札所めぐりでしたが、お仲間と天候に恵まれ、すっかり札所巡りファンになりました。ご案内下さった大河原さん、有難うございました。